基本的に准看護師も正看護師も、仕事内容に大きな違いはありません。しかし、正看護師でなければできないこと、准看護師だと経験年数にかかわらずできないことがあるので注意しましょう。
冒頭でも述べたように、仕事内容自体は准看護師と正看護師で変わりません。医師の補助やカルテの入力、患者の介助などが挙げられます。大きな違いとしてあるのが、自分の判断で動けるか、ほかの看護師に指示を出せるかどうかです。
正看護師の場合、患者の状態に応じて、自分の判断で臨機応変に対応できます。急変時に自分の判断で素早く適切なケアができるため、医療現場ではとても重要な役割です。また、正看護師は必要に応じて准看護師に指示を出せます。
一方、准看護師は自分の判断でケアに取り組めません。あることをする方が適切と思われる場合でも、自分以外の看護師に指示することは認められていないのです。したがって、患者の急変など急いで対応しなければならない事態が生じても、まず医師や正看護師に報告し、どのような処置にあたるのかを指示してもらいます。
看護師になって最初のうちはともかく、何年も経験があるのに医師や正看護師の指示を受けなければならないと、自由度がないと不満に感じることもあるかもしれません。正看護師は看護計画も立案できますが、准看護師にはできません。どんなに経験年数が長くても、准看護師は管理する立場にはなれないのです。将来のキャリアを考えるとき、大きな壁になるでしょう。